ICHIMARUICHI&工房見学

 

先日のkomorebi総会は、上宝町の会員宅で開催しました。

そこでやるなら皆でど~しても行きたいところがある!

とスケジュールに入れてもらったのが・・・

 

 古民家カフェ

『ICHI MARU ICHI』

 移築古民家の佇まい・・・

入る前からなんだか懐かしい。

そして美しい!

ドリンクメニューが多いのも嬉しいポイント!

 

店主である奥様が、かわいいラテアートを施してくださいます。

 

ドリンク以外にはマフィン、飛騨山椒のシフォンケーキ、

厚切りトースト・黄金の煌めき・・・気になる気になる・・・

(今回はおなかいっぱいでお邪魔したのが悔やまれます)

 

広い座敷に置いてある座卓は全部デザインが違っていて、選ぶ楽しみも。

 

いちばんしっくりくる居場所を確保してくつろぎたい!

 

そして素敵なのが、カフェでも出てくるこの漆塗りの器・・・

 

 

なんとご主人は漆塗り職人。

 

今回の企画を別の方にお話ししていたところ・・・

 

めぐりめぐって、ご主人が直々に工房を案内してくださることに!

 

思わぬ贅沢な木育ツアーとなりました。

 

 

 

 

春慶塗は、紅や黄色に着色した木地の上に、透漆(すきうるし)というほぼ透明な漆を塗って作られます。

 

木目の美しさをそのまま透けてみせる技法です。

 

でこぼこと模様がついているのは、漆の濃淡も生かしつつ木目も魅せる技なのだと聞いて納得!!

 

 

上のカップは刷毛での上塗りをせず、掏り漆という行程を何度も重ねて仕上げてあるのだそうです。

一番びっくりしたのが乾燥のお話。

 

乾燥と言えば風を当てたり除湿したりしそうなものですが・・・漆の乾燥には「湿度と温度」が必要だとのこと。

乾燥するのになぜ湿度?!

 

 

なんと漆の乾燥とは、樹液の成分の化学反応なんだそうです。

 

 漆の樹脂に含まれるラッカーゼという酵素が空気中の水分から酸素を取り込み、酸化反応を起こす。そのときウルシオールという樹脂成分が硬化する。ということのようです。

 

 

 

漆風呂とよばれる仕切られた空間に、加湿器と暖房が設置してありました。

 

この温度と湿度、昔は職人がつきっきりで管理していたそうですが、今はタイマーで棚が回転し、スマホと連動して外出先でも温度や湿度の管理をしているのだとか・・・

 

古の技と文化が最先端の英知と技術で補われていることを知りました。

こちらが店主の鈴木さん。

 

お話は家業の金属加工業についても触れられました。

 

日本の産業を支える物づくり・・・でもそこに横たわる課題と苦悩。

 

同じく物づくりでも材料から消費者に届くまですべての行程に関わる漆の世界。

 

双方を知るからこその重みがその言葉にはありました。

 

 

投稿サイトの『note』にも、そんな言葉が綴られています。

 

note / SUZUKIRYUJI ←Click!

 

 

実は以前、たまたま目にしたこのnote。

 

父になる戸惑いや父性を、愛情あふれるとても美しい文章で語られた記事が気になり、時々チェックしていたのです。

 

一度ちらりとお会いしていたのに、同一人物だったと気づいたのは最近でした!!

 

直接お話伺えて光栄です。

貴重なお時間、本当にありがとうございました。

玄関入ってすぐのセレクトコーナーには、ご夫婦が日本各地から厳選した品々が並んでいます。

 

店主の想いを聞いたのち見ると・・・それはまた違ったものに見えました。

 

この品物たちは私たちに「なにか」を伝える媒体です。

 

 

訪れるたび新しい発見がありそう!

そんな素敵なカフェでした。

ICHI MARU ICHI ←Click!

 

 

(臼田陽子)

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